2012年2月1日水曜日

一筆啓上

2011年の年末にホームページを一新しました。
ホームページを作成して下さった方の勧めもあり、ブログのページも設けてみました。
が、何を書いていいやら分からず、1か月以上経ってしまいました。
さすがに、格好が付きませんので、月も新たになった本日、一筆啓上させていただきます。

色々なところで書いていますが、好きな言葉は、

 わたしの知らないところに
 いろいろな人生がある
 あなたの人生がかけがえのないように
 あなたの知らない人生もまた
 かけがえがない
 人を愛するということは
 知らない人生を知るということだ

という灰谷健次郎さんの詩です。
灰谷文学については、色々と賛否があるようですが、
それはさておき、この言葉は、自分にとっては座右の銘です。
とかく自分の価値観のみから物事を判断していた
大学を出たばかりの頃に出会いました。
出会った時、ハッとしたのを憶えています。

平たくいえば、「相手の立場に立って物事を考えろ」ということなのでしょうが、
もう少し深いような気がします。
その人の生まれた境遇、育った環境、現在置かれている立場、
自分で選んできたこと、選べなかったこと。
様々な要素が絡み合って、その人の今があり、言動がある。
その人の今の立場、今の言動だけを見て判断するのではなく、
その人の、これまで辿ってきた時に思いを巡らせよう。
それは知らない人生かもしれない。
でも、自分の人生だって、他人は知らない。
自分の人生が唯一無二なら、他人の人生だって唯一無二のはず。
他人の人生を知れば、理解できないことも理解でき、
許せないことも許せるかもしれない。

自分には、この詩が、このように聞こえました。

より多くの人が、知らない人生を知る努力をすれば、
もう少し、紛争は減るのではないかと思います。

知らない人生を知ったとしても、
どうしても許せないこともありますが・・・。